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***15禁*** 暗い日曜日-Sombre Dimanche- 


公開日 2009.08.23
ジャンル 悪夢型殺人ビジュアルノベル
価格 1000円(イベント)1500円(ショップ委託)900円(DL販売)
使用ツール NScripter
容量 DLショップから購入 解凍前-174MB 解凍後-196MB
総プレイ時間 3~4時間くらい
エンディング数 20種類
サイト名  ZIGZAG
サークル名 ZIGZAG さま

***ストーリー***
雨の降りしきる6月の地方都市。
人気のない深夜の路上で、全国を震撼させる連続猟奇殺人事件が発生した。
喉を裂き、腹を暴くその手口から、犯人は「現代の切り裂きジャック」だと噂される。
だが4人目の犠牲者を最後に犯行は終息。
警察による捜査の手が及ぶのを恐れたのか、それとも次の犯行に備えているだけか。
謎と恐怖を残しながらも、次第に人々の間で、「切り裂きジャック」の存在は薄れ始めていた。

──── そして10月。
再び雨の季節が巡ってくる。

他者を拒絶し、閉鎖的でありながらも平坦な日常を送っていた主人公は、
ある夜、悪夢の中で巨大な斧を手にした兎のぬいぐるみに遭遇する。

目覚めた主人公の前に待っていたのは、現実の形を装いながらも、
徐々に狂気に侵食されていく、まさに”悪夢そのもの”の世界だった。

暗い日曜日の歌に溺れながら、浴槽で自殺した母。
日曜日の学校にしか存在しない双子の弟。
家族の死が原因となって走れなくなった陸上部の後輩。

降り止まない雨の中、主人公は”出口なし”の世界を彷徨い続ける。
その先にある”真実”の姿も知らずに───。

(サイトさまより転載)


感想は↓より
***感想***
【悪夢型殺人ビジュアルノベル】── 一般的フリゲでのレーティングでいくと「18推かも?」というくらい血・内臓・鬱要素などが表現されています。シェアゲーだとその辺の基準がフリゲよりも甘いのかな?(例えば『ひぐらし~』は惨殺表現ありで全年齢だし)
その部分だけに注視されがちなジャンルですが、こちらのゲームでは残酷表現だけではなく、段階を追って丁寧に描かれた心象面での表現が素晴らしかったと思います。
一部女性向けな表現(いわゆるBL)もあります。この部分に関してはメインではないですが、気になる方はご注意を。

ストーリーは1本のビデオテープを見るような演出で始まります。記憶をビデオテープに写しとったかのように同じ日を繰り返し、残酷な悪夢の中で真実までを辿るシナリオはプレイヤーを存分に惹き込んでくれました。
1周目は状況把握も何もできず悪夢に翻弄されているだけなので、プレイヤーも何がなんだかわからずに次に進むことになると思います。
街でおきた「切り裂きジャック」事件、断片的に甦る事件の被害者たちの無残な映像、頭の中で流れる「暗い日曜日」、日曜日の学校でしか会えない弟、── そして猛然と襲い掛かかる巨大な斧を持った兎の着ぐるみなど、あらゆる要素がプレイヤーを先へと促してくれます。全てが謎過ぎる状況で、これからどうなるか目が離せませんでしたね。

同じ日曜日を繰り返していくうちに、『それらが何を意味しているのか』ということがわかっていきます。
ゆっくりと、そして淡々と繰り返される悪夢は、グロ描写などの残酷な表現と共に「どこからが現実でどこからが悪夢なのかわからない」曖昧さがさらに恐怖感を煽っていたように感じました。
なにより兎に対しては立ち向かうこともありますが、悪夢と認識している所為なのか暴力に晒されても死に直面してもどこか客観的なんですよ。
序盤では刃物で切りつけられる(もしくは自ら傷つける)ような場面でも淡々と状況が語られていて、どこか現実離れしているその状況が正に『悪夢』といった印象。例えば刃物が自分の身体に飲み込まれていく様子が表現されていても、痛みを伝える言葉が圧倒的に少ないんです。
そういった部分が映画を見ているような、ビデオをただ眺めているような感じになっていると思うのですが、日曜日を繰り返す内に段々とそれが痛みを伴うような表現に変化していく。そんなところがだんだんと真実に近付いている様子を如実に表していたのではないでしょうか。

主人公の真人が幼い頃から経験してきた出来事は、決して生易しいものではなかったでしょう。
真人にとって周りは敵だらけ。自分の身を守る為に自分を誤魔化していくしかなかったし、縋るものは【弟】だけ。
それらが根底にあって繰り返される悪夢は最初は怖さしか感じないのですが、プレイしていくうちに感じられる【哀しさ】と【憤り】がゲームの質を高めていた一因かもしれません。
保険医も許せませんが、何より父親は「人間失格!」と断定してしまいたくなるくらいに最低。そんな父親を初めとして色々な事柄の呪縛から解放されるEND20は、プレイヤーの心に必ず何かを残してくれると思います。
真人にとっての真紀の存在というのも重要で欠かせないもので、彷徨い続けた悪夢の中で輝きを放っていたような描写に泣けました。
感動という安易な言葉では表せないですよ。


こちらのゲームでは【音】という要素が切り離せません。
まずはシーンにあった曲。
日常ではどこか物悲しさを感じさせる曲だったり、襲い掛かる状況下では緊迫感のある曲だったり、陰惨さを含んだような曲だったりとシナリオの雰囲気にあった選曲でした。
そしてリアルな効果音。
兎の着ぐるみが斧を引きずる音、刃物が閃く音、血が飛び散る音など、状況が脳裏で忠実に想像できてしまうくらいに生々しかったです。
エンディング曲はとにかく聴くべし!「このゲームにはこの曲しかありえない!」と断言できてしまうくらいにゲームの雰囲気に溶け込んだ素晴らしいボーカル曲です。ちなみに曲提供は NEVERMORE さま(管理人はbさま)。サイトさまにあるほかの楽曲も素晴らしいので、興味のある方は是非!

グラフィックは子路ヒエラさま。
水彩風の繊細なタッチがとても素敵なCGで、残酷なCGの中にもどこか美しさを感じさせてくれます。
淡い色合いでモノクロっぽい派手な色を避けたCGは柔らかな印象を与え、そんな中でも鮮烈な赤(血)もきっちりと表現されていました。キャラクターのちょっとした表情などもダイレクトにプレイヤーに伝わる美麗絵です。

攻略に関して。
ほとんどが外すと即BADENDなのでわかりやすいです。悩むような部分はないと思いますが、サイトさまに完全攻略情報がありますので、行き詰まった方はご参考にどうぞ。ZIGZAG[noir] → INFO → 2009(下へスクロール)でいけます。

設定自体は目新しさはない(勘がよければ2周目である程度は気付くかな?)のですが、シナリオと音とグラフィックの全てが噛みあった素晴らしい作品。
最後に現れるCG、繕われた兎のぬいぐるみと真人の表情には涙が流れました。

オススメです。(購入して損なし!!)


 

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