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ユーマを抱きしめて 


公開日 2010.07.29
ジャンル サウンドノベル
使用ツール 吉里吉里2/KAG3
容量 解凍前-487MB 解凍後-495MB
総プレイ時間 2時間~2時間30分くらい
サイト名  『ユーマを抱きしめて』公式サイト
製作・制作・著作 UHMA project さま

***ストーリー***
「君はここに何年くらい一人で住んでいるんだ」
  「私? 一年前にお母さんが死んで、それから」
「お母さんは、この家の敷地の中に?」
  「うん。わたしが埋めた」

枯れた細木の如くやつれた少女の手足。
指で指し示す気にもなれず、私は家の壁に寄りかかり腕を組んだ。
やせ細った子供。外見だけ見れば栄養失調とも酷似している。
が、そんなものとは一線を画す──。
世界的に稀な病が少女を蝕んでいることを私は知っていた。

「良くて十年。最悪なら明日にでも……君は死ぬかもしれない」

*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*

なぜか、彼女は学校をよく欠席する。
なぜか、彼女は体育の授業はいつも見学する。
なぜか、彼女はクラスの誰とも話そうとしない。
なぜか、彼女の目つきは異様に鋭い。
……あとの三つは忘れてしまったけれど、
あたしの知る限り「クラスの七不思議」はこんな感じだ。


ありがとう。
そんな一言を言う勇気も出せなかった。
ごめんね、あの時言えなくて。

ずっと前から死ぬことは覚悟していたはずなのに。
彼女に向けて涙を流す力も残っていない。
ただそれだけ、わたしはどうしようもなく悔しかった。

(サイトさまより転載)

***キャラクター***
永宮 玲奈(ながみや れいな)
一見は普通の女子高生だが、孤高で冷徹な言動や雰囲気を身にまとい、クラスメイトからは常に距離を置いている。また学校をよく欠席し、体育の授業は必ず見学する。5月に控えた修学旅行にも参加しないと言い張るが……
前原 貴由(まえはら きゆ)
子供のような体型や振る舞いをからかわれることもあるが、明るく元気な性格で友人がとても多い。グループのようなものは形成せず、自分から周囲に声を掛けて誰とでも公平につきあうことができる。高校に入ってクラスメイト全員と仲良くなることが目標だったが、ただひとり玲奈とだけは未だに上手く打ち解けることができていない。
池田 亜弥(いけだ あや)
茶色のロングヘアーが特徴的な、貴由のクラスメイト。背丈は平均的なはずだが、スタイルが大変宜しいのではないかと男子の間でも噂になっている。部活はしていないが、軽音楽が趣味。
藤崎 勇也(ふじさき ゆうや)
テニス部で汗を流す傍ら、クラスの評議委員、学年の評議委員長として生徒たちの風紀を取り締まっている。面倒見が良く、親しみやすい人柄であるため、クラスメイトからは「いいんちょう」もしくは「いいんちょ」の愛称で呼ばれている。天運に欠けており、何かにつけて貧乏くじを引いてしまう傾向がある。

(サイトさまより転載)

感想は↓より
***感想***
フルボイスで、シナリオ・グラフィック・音楽、全てがオリジナルという大作ビジュアルノベル。
どれだけ大作かは、『2時間強』というプレイ時間に対して『500MB弱』という容量が如実に語っていると思います。
大作といっても大ボリュームシナリオによるものと、特にビジュアル面に力を入れてあるものとありますが、こちらの作品は後者です。だからといってシナリオ出来が悪いということはなく、ビジュアル面にも負けないだけの力を持ったシナリオでした。


──世界的にも稀な遺伝子系の病気を患い、自らの特異性のために常に壁を作って生活している玲奈。
手術をかたくなに拒み死を迎えようとする玲奈と、それぞれのきっかけで彼女の心情に触れていくクラスメイトたちとの心温まるストーリー。──
こう書いてしまうと随分陳腐なイメージになってしまうのですが、そんなふうに感じさせない自然なシナリオでした。
多分これは多視点から語られる構成故だと思われます。
全部が全部そうではありませんが、病気を取り扱ったシナリオだと病気を患っているキャラの苦痛や苦悩が語られたり、「でも健気に頑張っている」的描写があったりします。
しかしこちらの作品ではほぼ玲奈を取り巻く人間たちの視点がほとんどで(玲奈視点は後半に極僅かしかない)、玲奈が壁を作り弱みを見せない為ひたすら他人の目から見た主観的表現になっています。その玲奈の立場から一歩引いたような描写がプレイヤーの視点と重なり、共感しやすいストーリーに仕上がっていたような気がします。
この場合の共感とはあくまで玲奈を取り巻く人物たちのことであり、玲奈本人ではない……というところがポイントですね。
めまぐるしく視点が変わると読みにくかったり感情移入しにくいという欠点もありますが、丁寧な心情描写のおかげか読みにくさを感じることはありませんでした。


ご都合主義的な展開は確かに多いです。
その最たるものはやはりクライマックスの玲奈ですね。私自身はハッピーエンド好きなのでこんな展開は大歓迎なんですけどね(苦笑)。
他にもいろいろ細かな部分、玲奈の生活環境の状態だったり、修学旅行の自由度の高さだったり、いろいろ細かな点で気になるところはありますが、あまり瑣末にこだわるとシナリオが楽しめなくなってしまうと思いますので、あまり現実的に考えず読み進めるのが一番かもしれません。


グラフィックに関しては、フリーとは思えない完成度とクオリティ!オープニングムービーなんて思わず打ち震えてしまいましたよ。(黒い花と雫は必見!)
色彩やわらかで優しげな印象を与えてくれる絵です。アニメ塗りじゃなくてよかった。
ボイスはどなたも上手かったですね~。ただ私はノベル系ゲームだとさくさく読み進める癖がついてしまっていて、何度も何度もボイスを飛ばしてしまったり。バックログで音声再生も可能な仕様で助かりました。


内容的にも長くしようと思えば出来たのだろうと思いますが、程良い長さの尺の中にいろいろな要素を詰め込んでまとめあげた手腕はお見事です。
「プレイヤーを泣かせよう!」という意図は見えますが、「あざとさ」が感じられないので素直に感動できました。

いつも貧乏くじな「いいんちょ」が、途轍もなくかっこよかったです。いいとこ持ってくなぁ、もう。
 

秘密にする

 
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