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冥王星と透明少女 
公開日  2009.12.30 (コミックマーケット77にて頒布)
   2010.05.05 (サイトさまにてダウンロード配布を開始)
ジャンル 透明人間を見つけるノベル 
使用ツール 吉里吉里2/KAG3
容量 解凍前-69.3MB 解凍後-73.6MB
総プレイ時間 3時間くらい(初回プレイ1時間30~40分くらい)
エンド数 3
サイト名  TRiC'L TiCk
サイトさま閉鎖?の為、DLはこちら(ふりーむ!)から。
サークル名 TRiC'L TiCk(とりくる ちっく) さま

***ストーリー***
僕は、影の薄い大学生。近江冥。
幼少期の小さな体験とその蓄積から、人との関わりを敬遠するようになった。
人の悪意に触れないように生きていたら、いつしか『僕』はどこにも居なくなっていた。
『僕』は誰にも見えない。『僕』はどこにも居ない。
まるで透明人間だった。

ある日、意味もなくふらっと寄った神社で、透明人間を発見する。
本当に透明になれたらどれだけいいか、と長いこと思っていた僕は、
意を決して、透明人間に話しかけてみることにしたのだった。

何を喋っても反応がないという意味では、似た境遇に居たはずの透明人間の女の子。
しかし、自分とはうって変わって、その女の子は明るく前向きで。
勉強、カラオケ……「普通」の人間のすることに興味を持ち実行する透子。
僕はそれに付き合い、彼女とのやりとりを繰り返していく。
しだいに、僕は全てを捨てて、彼女の支えになりたいと考えるようになる。

そんな中、大学の実験のグループで一緒になった仁美から、よく話しかけるようになる。
最初は警戒していたけれど、仁美の対応の真摯さに僕は少しだけ心を許していく。
しだいに、仁美なら『僕』を見てくれるかもしれないと考えるようになる。

自分を理解してくれる虚なる存在、透子。
少しずつ歩み寄ってくれる実なる存在、仁美。
彼女らとの交流を経て、存在の境界線上に居る僕は自分の居場所を模索する――。

(サイトさまより転載)

感想は↓より

***感想***
いろいろなところで「面白かった」とのご意見が多かったのでプレイしてみたのですが、予想を遥かに上回る素敵なノベルゲームでした!
恋愛要素は薄めで、どちらかというと主人公の成長(他人との距離や一歩を踏み出す勇気など)を中心に描かれています。

こちらの主人公、ちょっと癖があるというかなんというか、過去に他人との距離の測り方を失敗したという経験故にかなりのネガティブ思考の持ち主です。
大学で「ノートを貸してくれ」と言われただけで「こいつは僕を利用しようとしている」と脳内変換され、さらに他人に対して警戒と嫌悪感を持つという悪循環。序盤はちょっと卑屈すぎるような気がしないでもなかったのですが、そんな彼だから『透明少女』である透子との時間を通して変わっていく姿に感じるものがあったのかもしれません。
過去での失敗や『冥』という名前になぞらえて【人間と接することを極端に回避したがる】……という設定が「よくできてるなぁ」と思いました。

ルートA <ふたりの世界>
透子ルート。
どこにいても存在が「ない」も同然の冥と、誰からも見られることも触れられることもなかった透子の、箱庭のような閉鎖的な空間(時間)に囚われるかのような冥の選択に胸が締め付けられると同時に軽く怒りも。このヘタレめ!
依存・優先順位・同調など理由をつけるならば数限りなくあるかもしれませんが、「いや、これはないんじゃないの?」なんて思ってしまいましたよ。

ルートB <無限に続くふたりの世界>
トゥルールート(かな?)。最後にクリア推奨。
ルートCでの冥と透子の最後にちょっと納得いかなかった(何だか切り捨てるような感じだったので)のですが、そのとき「こうなったらよかったのに……」と思ったそのままの展開がここに!
エンディングはファンタジックな展開で、透子という存在に関してやその後のことなどは語られていません。でもそんな現実的な要素を排除した形だからこそ受けることができる、『心に伝わってくる感動』というものがあると思うんです。気にしてしまうとせっかくの世界観が究極にシビアなものになるだろうし(笑)。

ルートC <無限に続く世界>
仁美ルート。
ちょっと強気でおせっかいな感じなので好みが分かれそうですが、私はかなり好きなキャラです。
序盤のおせっかいも冥との距離感を図るために必要なことだと思うし、そのあたりの表現はかなりリアルでしたね。
何よりも仁美という存在を受け入れて、手探りで他人と歩み寄っていく過程の表現は素晴らしい出来だったと思います。ルートBでは『拒絶していた他人との関わり』の過程よりも『如何に成長していったか』に重点が置かれていましたし。
ゆっくりと『自分だけの世界』から抜け出していこうとする冥の姿と、そんな彼を見守るかのように急かすことなく自然にスピードを合わせる仁美の関係がよかったです。


『透子に科学を教える』というシーンを介し、実際に(多分)初歩的な科学の講義があります。
完全文系な私の頭では理解に苦労しました(笑)。結局分かったような分からないような……?
しかし【学習意欲】に関する講義、【セリグマンの犬】の部分は大変勉強になりました。こういう講義を実際受けてみたかったです。


気になった部分。
◆序盤では冥は仁美のことを「遠藤さん」と呼んでいるのですが、『仁美』という名前を知った途端、モノローグでは全て『仁美』という呼び方になっています。
ルートCでは『仁美の名前を呼ぶ』という点が重要なファクターだと思いますし、最初の頃仁美を避けて人間と関わりあうことを嫌悪していた冥がモノローグとはいえ『仁美』と呼ぶことはいささか不自然に感じました。
常に『遠藤さん』と呼んでいた場合だと、歩み寄って初めて『仁美』と呼ぶ時の盛り上がりも変わってくるんじゃないかと思います。
◆既読スキップができない。というか、そもそもスキップ自体できない。
繰り返しプレイ必須ゲームの場合は必要だと思います。


音楽は聞いたことのある曲がほとんどでしたが、ストーリーに合っていて盛り上げていたと思います。ベストチョイス!
立ち絵・スチルともかわいらしくて魅力的でした。


シナリオの流れ、キャラクターの心情なども素晴らしかったですが、言葉にしてしまえば平凡ともいえる設定でここまで読ませてくれる力に脱帽です。
おススメです!
 

秘密にする

 
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